実は本日、このニュースの前に、ニューヨーク・マガジンのカルチャー・ブログ Vulture が、先月3月末にお伝えした候補のうちのひとりであるジョエル・エドガートンの主演を、メガホンをとるトニー・ギルロイ監督は希望しているが、製作・配給のユニバーサル映画の方は、「X-MEN/ファーストクラス」のジェームズ・マカヴォイか、「トランスフォーマー」シリーズのシャイア・ラブーフを考えている…といった主旨のスクープを放っていたのですが、どうも今ひとつ、記事の内容がピンとこないので、様子を見ていたところ、案の定、まちがいだったようです…！！





マット・デイモンが降板したことで、主役不在のままシリーズを続けることになった、ジェイソン・ボーンは登場しない「ボーン」シリーズの最新作「ボーン・レガシー」で、マット・デイモンに代わり、新たなヒーローのスパイを演じる主演俳優として、男映画の名匠の女流監督キャスリン・ビグローのウルトラ大傑作の必見映画「ハート・ロッカー」(2009年)で大ブレイクし、アカデミー賞最優秀主演男優賞にもノミネートされたジェレミー・レナーが正式にオファーされたことを、業界メディア Deadline NY のマイク・フレミングが報じ、Vulture の鼻を明かしました…！！

本来の主人公であるジェイソン・ボーンが登場しないことから、言わば、無理矢理スピンオフ？！といった格好で、ジェイソン・ボーン誕生のキッカケとなったトレッドストーン計画を背景とする世界観で新ヒーローを活躍させる、本当はボーン・ユニバース最新作と言った方がよい「ボーン・レガシー」の主演候補としては、前述のジョエル・エドガートンのほか、ドミニク・クーパー(「キャプテン・アメリカ」7月全米公開)、ギャレット・ヘドランド(「トロン・レガシー」2010年)、ルーク・エヴァンス(「三銃士」10月全米公開)といった名前があげられていたわけですが、マイクによれば、さらに「X-MEN/ウルヴァリン」(2009年)で、何のために出てきたのか？！、わからないガンビットを演じたテイラー・キッチュや、「ハート・ロッカー」でジェレミー・レナーと殴り合いをした間柄のサンボーン軍曹ことアンソニー・マッキーらを含め、オーディションのテストに約2ヶ月を費やした結果、ジェレミー・レナーが大役を射止めたそうです！！

ジェレミー・レナーが、マット・デイモンに代わる新ボーン？！に選ばれた理由としては、ベン・アフレック監督の「ザ・タウン」(2010年)でも、先の第83回アカデミー賞で最優秀助演男優賞の候補にあげられた実力のほか、トム・クルーズのイーサン・ハントのパートナーをつとめている今年末12月16日世界公開の「ミッション:インポッシブル－ゴースト・プロトコル」や、来年2012年5月4日全米公開のマーベルのコミックヒーロー大集合映画「アベンジャーズ」で、ヒーローのひとり、ホークアイとして登場することなどで、ジェレミー・レナーのスーパースターへの飛躍が期待されるため、マット・デイモンの代役が充分につとまるだろう…という考えですが、しかし、そうした人気者のジェレミー・レナーを起用することに問題がないわけではありません。

それは記事の見出しのタイトルで示したように、やはり、スパイ映画という括りで「ボーン」シリーズと同じジャンルに属することになる「ミッション:インポッシブル」シリーズを展開するパラマウント映画が、落ち目のトム・クルーズに代わる、同シリーズの新たなヒーローとしてジェレミー・レナーをすでに起用してしまっていることで、ユニバーサル映画が予定している今年9月からの「ボーン・レガシー」の撮影に、ジェレミー・レナーが臨んだ場合、パラマウント映画は、「ミッション:インポッシブル－ゴースト・プロトコル」の宣伝プロモーションに、ジェレミー・レナーをフル活用することができない可能性が浮上し、もし本気でトム・クルーズの後任として、ジェレミー・レナーを考えているのなら、その新ヒーローを世間に広く知らしめる最初の機会を失ってしまうことになるかもしれません。
また、「ボーン・レガシー」も「アベンジャーズ」と同様に、来年夏のサマームービーとして、8月3日の全米公開が予定されていますから、そのマーベル作品の製作スケジュールとの兼ね合いといった問題もあわせて、ジェレミー・レナーとユニバーサル映画は抱えていることになります。

よって、このユニバーサル映画のハッキリ言ってしまえば、新「ボーン」シリーズへの主演要請が公けになったことで、ジェレミー・レナーを新「ミッション:インポッシブル」シリーズの主役にしようと目論んでいるライバルのパラマウント映画がどう動くのか？！、ジェレミー・レナーは人気集中でうれしい反面、多くの仕事が一度に舞い込みすぎのため、スケジュールの調整次第では、ユニバーサル映画のオファーを辞退する可能性がなくはないでしょう…。
果たして、ジェレミー・レナーが新「ボーン」シリーズ、新「ミッション:インポッシブル」シリーズ、そして、ヒーローのホークアイとしてのマーベル・ユニバース参戦をどのようにバランスをとっていくのか？！、動向に注目して、続報に期待しましょう…！！


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