なんで、「オズの魔法使い」にサム・ライミなん？！、意味わからんわ…と、特にホラー映画ファンの方はボヤキたくなると思いますが、「不思議の国のアリス」がティム・バートン監督だったんだから、ディズニーの監督起用はまったく筋が通っていることになります…！！




…というわけで、ビリオンダラー超えのメガヒット作となった「アリス・イン・ワンダーランド」(2010年)に続く、柳の下の2本めの名作ファンタジーのリ・イマジニング映画として、「ドラッグ・ミー・トゥ・ヘル」(2009年)などホラー映画の名手であると同時に、「スパイダーマン」シリーズで知られるサム・ライミ監督が起用されたことを、今年2010年6月半ばにお伝えしました。
しかしながら、実はそのニュースは時期尚早で、その後すぐ、サム・ライミ監督本人が、ロバート・ダウニー・Jrが主演する予定の「オズ・ザ・グレート・アンド・パワフル」の監督に、自分は決定しておらず、あくまでも様子見の段階であるとの否定コメントを発表し、昨2009年の夏から取り組んでいる人気オンライン・ゲームの映画化「ワールド・オブ・ウォークラフト」を、ワーナー・ブラザースで引き続き、進めていることを語っていました。
そのサム・ライミ監督の発言については、今年早々にシリーズ最新作「スパイダーマン4」を製作途中でスクラップされ、ソニー・ピクチャーズから解雇された失態もあり、慎重な姿勢を世間に示したもの…と踏んでいたのですが、どうやら、その見方はまちがいでなかったようで、映画ジャーナリストのマイク・フレミングの最新レポートによれば、サム・ライミ監督がディズニーで「オズ・ザ・グレート・アンド・パワフル」を作ることにのみ専念することになった…！！とのことです。
それだけなら、まぁ、先の6月のニュースのくり返しにすぎないのですが、マイクの最新情報でおもしろいのは、「隣のヒットマン」(2000年)の脚本家ミッチェル・カプナーが、ライマン・フランク・ボームの原作「オズ」シリーズを再構成した「オズ・ザ・グレート・アンド・パワフル」のシナリオを見直すリライトの脚本家に、サム・ライミ監督がデヴィッド・リンゼイ=アベアーを起用した…！！という点です。


デヴィッド・リンゼイ=アベアーは劇作家として、2007年に戯曲「ラビットホール」でピューリッツァ賞を受賞し、幸せの絶頂にいる夫婦が交通事故で息子を失い、人生が一変した妻は、あろうことか、その息子をひき殺した歳下の運転手と関係を持っていく…といったお話の同戯曲は、「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」(2001年)で有名なジョン・キャメロン・ミッチェル監督により、ニコール・キッドマン主演で映画化され、先月9月のカナダ・トロント国際映画祭で高い評価を集めていました。
よって、デヴィッド・リンゼイ=アベアーの才能は現在、大変、注目されているわけですが、彼はおととし2008年秋に、ココでお伝えしたように、前述の未完に終わった「スパイダーマン4」の脚本家ですね…！！
つまり、サム・ライミ監督は「スパイダーマン4」のチームで、「オズの魔法使い」のリ・イマジニングに挑戦することにしたわけです！！、それで、この「オズ・ザ・グレート・アンド・パワフル」の撮影は2011年中の予定で、公開は2012年の見込みですから、サム・ライミ監督に代わって、新たにシリーズを作りなおすことになったマーク・ウェブ監督の新「スパイダーマン」＝2012年7月3日全米公開と同じ年に封切られることになります。


果たして、「スパイダーマン4」チームによるディズニー映画の「オズ・ザ・グレート・アンド・パワフル」で、サム・ライミ監督は自分をクビにしたソニーにリベンジを期することができるのか？！、デヴィッド・リンゼイ=アベアーのシナリオに期待がかかりそうです…！！

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